現役駅員さんに聞いた！困った酔っぱらいの話【筋肉】

知り合いの駅員さんに聞いた今までで一番印象に残ってる酔っぱらい迷惑客エピソード

※この話は知り合い駅員さんの実体験をもとに
　ところどころにフェイクを入れて書いてあります。

金曜日の22時頃。「酔っぱらい警戒タイム」に突入。

この日は普段の金曜よりも酔っぱらいが多かった。

ふと改札の端のほうを見ると、

そこには半袖ピッチリ白Tシャツを着た、ヤングなやさぐれ連中が。

しかも、なんでか全員筋トレをしている。

他の客からも迷惑がられており、行きたくはないが行くしかなかった。

「お客様、すみませんが、他のお客様の迷惑になる可能性がございます。

お手数ですが、別の場所に移動していただけませんか？」

無言で立ち上がり意外にもあっさりとどく筋トレ集団。

事態は収まった。

と安堵しようとしたその束の間、

「イチッ！ニッ！サンッ！…」

…今度は改札の目の前で始めやがった。

掛け声はさすがにやめてほしい。

「なにを見せつけているんだこいつらは。」と呆れつつ、二度目の突撃。

「お客様。筋トレ、やめていただけませんか？」

「いや友達待ってるだけやん。」

…長くなりそうだ。

だいたいどういう神経をしているんだコイツら！

なんで友達を待つ間に筋トレをする？！

なんでピッチリシャツで筋肉アピール？！

「他のお客様の通行の妨げになっているため、せめてもう少し避けていただけませんか？」

「誰が妨げになってるって？誰も言ってないよな？あなたの勝手な意見はやめてください」

確実に妨げになってます。身体だけではなく、頭をもっと鍛えてください。

そこで救世主登場、スーツ姿の酔っぱらっていおじさん！

「トレーニングは公園でやれ！！！」

全くその通り！ありがとうスーツ姿の酔っぱらいおじさん！

「なかなかいい身体だな、頑張れよっ」

って、応援はするなよ！！

「…チッス」

挨拶するな！とりあえず筋トレやめろ！

もう手に負えないのでしばらく様子を見ることに。

彼らはスクワット、腕立て伏せ、クランチと
着実にトレーニングを進めている。

まるでここが改札前であるということを忘れるくらい
ハツラツとした身のこなし。

そしてなんといっても「邪魔」の一言。

彼らは何が目的でここで筋トレをしているのか。

なんで少し掛け声まで出してやっているのか。

誰も知る由はない。

まぁたぶん彼らも酔っているのだろう。

それから数分後、彼らの友達であろう
まぁまぁピッチリTシャツ姿の胸板が厚い男が複数人が登場。

その中の一人が彼らに向かってこう言った。

「君たち、邪魔だからほかでやりなさい」

うんうん。その通りだよ。

…ん？あっ、彼らの友達じゃないのか。

その男の人が筋肉ムキムキだからか、

自分たちと同じものを感じ取ったのかは知らないが、

嫌な顔をしつつも退散するヤングやさぐれ白T軍団。

ありがとう、ムキムキのお兄さん。

ありがとう、筋肉。

正しい筋肉はタチの悪い酔っぱらいをも凌駕する。

筋肉は正義。

センキュー、マッスル。